日頃からよく耳にする「相続税」「贈与税」について要点をピックアップして説明します。

相続税 贈与税
相続税相続税と贈与税の違い相続税と税理士世界各国の相続税について相続税・贈与税こぼれ話

相続税と贈与税の違い

相続税とは基本的には、『相続が発生したときに遺産を受け継いだ人に課される』ものです。一方贈与税は、『贈与者が生存しているときに、受贈者に財産を無償であげることを、お互いが了解した上で成り立つもの』を言います。
日本においては、相続税は『相続税法』に基づき課されます。同法には『相続税』と『贈与税』の2つの税目が規定されている。これは、贈与税が、相続税の補完税であることによる。相続税逃れを防ぐように規定されたのが贈与税であり、そのため贈与税の方が税率が高い。 ようは、「きちんと相続税を払いなさいよ」というメッセージが込められているわけです。

相続税のケース

  内容
相続 被相続人(親や配偶者など)が亡くなると、その子供や配偶者などの法定相続人が残された遺産を引き継ぎます。
その他に、「みなし相続財産」と呼ばれるものが課税対象となります。「みなし相続税」とは死亡保険金や死亡退職金などを指します。
死因贈与 被相続人の「死」をきっかけとした贈与の約束。例として「わたしが死んだら、この家をあげよう」みたいな。条件としては相手が同意する事と、被相続人の「死」で発生すること。この場合は家をもらった人が相続税を払う義務が発生します。
遺 贈 被相続人の遺言で財産を贈与すること。この場合は相手の同意は必要ありません。

贈与税のケース

  内容
生前贈与 被相続人が生前に、配偶者や子供、あるいは他人に財産を無償であげるケース。この場合は相続税ではなく贈与税が適用されます。
※ただし、相続開始前3年以内に被相続人から受け取った財産には、相続税が課税されます。
その他に、「みなし贈与財産」と呼ばれるものも課税対象となります。「みなし贈与財産」とは債務免除益や名義変更など。なかなか分類が難しい部分。